喫茶店でのひととき
私はすぐに疲れるので出かけるとよく喫茶店に入る。
都会ではないが田舎でもない、ちょうど良い場所に住んでいるのでチェーン店のカフェや喫茶店がたくさんあってとても助かっている。
いつものようにカフェに入ってドリンクを飲んでいたら隣の席に三人組が着席した。
40代~50代くらいだろうか。男性一人と女性一人。
何も気にせずスマホでゲームなどをしながら座っていると隣の席で会話が始まった。
どうやら一組の夫婦とそのどちらかの親類の女性のようだった。
親類の女性がけっこうな額の借金をしてしまっているのでお金を貸してくれないかと、要約するとそのようなメールを受け取った夫婦が詳細を聞き出すためにカフェに入ったらしい。
メールは読んだが経緯はどういうことなのか、なぜそんなことになったのか、ほかの人は知っているのか、いろいろ確認した後、ここで自分たちがお金を貸して借金がなくなったらあなたはまた同じことを繰り返すから今後どうしていくつもりなのか改善案が必要だがどうするつもりなのか等々。
私は隣で聞きながらその論理的でわかりやすい説明に感動した。
自分がもし他人からお金を貸してほしいとか言われたら絶対こういうふうにしようと思った。貸さないし誰も言ってこないけど。
カフェや喫茶店で一人で座っているといろんな人の話を聞くことができる。
普通に暮らしていると絶対出会わない人が多くて興味深い。
絶対にそれ騙されてるだろっていう謎のマルチみたいなカードの良さを語っている女性、俺ずっとお前のこと騙してたんだって急に暴露しだす男性、私の方が彼氏に愛されてるマウントを取り出す女性、それ本気なのかネタなのかどっち?と思うくらい意識高い系単語を使って会話を続ける会社員風の男性、ひたすら会社の愚痴を言い続ける男女。
人間っていろいろあるなと思ってとても面白い。